秘書検定の試験の科目には二種類あります。「筆記」と「面接」です。(面接は準一級から行われます)どちらの試験でも「一般教養」「資質」「常識」を見るために行われます。「筆記」は基本的には四択の選択問題ですが、注意したいのは、準一級以上をを受験する際は試験問題に「記述」が含まれるようになることです。ただし、秘書検定の資格は二級を取るのでしたらハードルが高くなる準一級の方がもちろん有用性はあります。ですので、是非準一級に挑戦していただきたいです。 まずは「筆記」について見ていきましょう。筆記は基本的にある特定の状況に置かれたときに秘書である自分はどういう行動をとれば正しいかを四択の中から選択する形式になります。ただし、選択肢は意外に複雑に作られており、常識問題というよりは秘書としての知識が重要になってきます。なので、いくら一般教養や常識が試験の中で見られるといっても、普通に生活していた人間が何のテキストもなく受けるのは無謀としか言いようがありません。たとえば、一般教養の中でも、手紙の時候の挨拶をすべて完璧に言えるようにしなければならなかったり(意外と言えないものです)、上司の代わりにお客様に対応する場合の正しい対応、さらにはタクシーの中の社長、上司、自分の席順まで知らなければならないのですから。(記述がさらに知識を必要とするのは言う間でもありません。一例を挙げますと手紙を丸々一枚書かされる問題もあるのです) 面接においては、「ロールプレイング」という形が取られます。秘書である自分が試験官の提示する状況でどのように振る舞うのが正しいかを演技してみせるのです。試験官は3人おり、それぞれの試験官の前に行き、出される問題に答えるのです。問題の種類は予めパターンとして決められています。たとえば、最初の試験官の前では提示されたカードにかかれた言葉を適切な言葉に変え言うこと(たとえば上司への言葉や、上司を訪ねてきたお客様への上司の不在、クレームを取り次げない旨を伝える、など)、二人目は事前に覚えさせられたニュース(架空のもの)を上司に伝えるという状況でどのように振る舞うか、三人目はお客様への対応を実際に行うものです。これを10分程度で行います。面接においてはそれだけではなく姿勢や態度なども採点の対象になりますので、独学では相当厳しいと思います。また、秘書業務を行う際に好ましい格好なども決められており、それを満たしているかも採点の対象になります。これらは、家にビデオカメラがあり、それに録画した自分の姿を見ることが自由にできるというのなら別ですが、やはり他人にみて確認してもらうことが一番手っ取り早いのです。つまり、面接においては正直なところ面接に関してある程度知識を持っている第三者の目が必要となるのです。 このように、秘書検定には二種類の試験があります。しかし、二級よりも準一級、準一級よりも一級のほうがやはり資格としての有用性はあります。これから秘書検定を受ける皆様にはやはり面接が試験に含まれる準一級以上に挑戦していただきたいです。その際に、独学ではどうしても壁に突き当たることもあるでしょう。その時には専門学校や通信講座を使うのも一つの手段として有効だと思います。 |